• TOP
  • トピックス

職務発明制度の見直しを図った法律が7月10日に公布され、1年以内に施行させることになりました

職務発明制度の見直しを図った特許法等の一部を改正する法律が7月10日に公布され、1年以内に施行させることになりました。

職務発明規定(勤務規則等)がある場合は、職務発明に関する特許を受ける権利を初めから使用者等(法人)に帰属させることが可能になりました。

但し、職務発明規定の無い場合は、特許を受ける権利は従業者に帰属します。

詳しくは、以下↓↓↓をご覧下さい。
http://www.jpo.go.jp/torikumi/kaisei/kaisei2/pdf/tokkyohoutou_kaiei_270710/02.pdf

http://www.jpo.go.jp/torikumi/kaisei/kaisei2/tokkyohoutou_kaiei_270710.htm

公正取引委員会より「知的財産の利用に関する独占禁止法上の指針」についての一部改正(案)が出されました

公正取引委員会より「知的財産の利用に関する独占禁止法上の指針」についての一部改正(案)が出されました。8/6まで広く意見を募集しています。

一部改正の内容は、情報通信技術分野等で策定する規格において、この規格の実現に必須な必須特許を有する者が、FRAND条件でライセンスを受ける意思を有する者に対し、ライセンスを拒絶し、又は差止請求訴訟を提起すること等は、一般に、広く普及している規格を採用した製品の研究開発、生産又は販売を困難とするものであり、
・当該製品の市場における競争を実質的に制限する場合には、私的独占に該当する(独占禁止法第3条)
・私的独占に該当しない場合であっても、不公正な取引方法に該当する(独占禁止法第19条[一般指定第2項及び第14項])というものです。

詳しくは、↓↓↓こちらをご覧下さい。

http://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/h27/jul/150708.html

プロダクトバイプロセスクレームについての最高裁判決(2015.6.5)

         プロダクトバイプロセスクレームについての最高裁判決(2015.6.5)


 
【衝撃】 プロダクトバイプロセスクレームの解釈に対する最高裁判断がなされました。なんと知財高裁判決を破棄したのです。そしてこの判断は特許実務での取扱いを大きく変えざるを得ない方向に進んでいきます。

 

【最高裁の判断】 プロダクトバイプロセスクレームとは、“物”の発明について、その物の構成や特徴によって特定せず、その製造方法で特定する発明です。例えば、「AにBを加えて製造するC」といった発明です。“C”という物は、AにBを加えるという製造方法によって特定されています。最高裁では、こうしたプロダクトバイプロセスクレームについて次の判断がなされました。

 

[1]プロダクトバイプロセスクレーム発明についての技術的範囲は、その物を構造又は特性により直接特定することが不可能又は実際的でないという事情が存在するとき(製造方法でしか特定できないとき)は、その物の製造方法に限定されず、その物自体に及ぶ(侵害の判断につき「物同一説」;例外なし)

 ※注:「物同一説」とは、製造方法をクレームの限定事項とせずに判断することです)

  

[2]プロダクトバイプロセスクレーム発明にかかる物について、製造方法によらずに構造や特性で特定できるときは、そのプロダクトバイプロセスクレームは明確性違反(特許法第第36条第6項第2号)の無効理由を有する。

 

[3]プロダクトバイプロセスクレーム発明についての特許性判断(新規性・進歩性)は、その物の製造方法に限定されず、その物自体で判断する(特許性の判断につき「物同一説」;例外なし)
(※注:この特許性判断自体はこれまでの審査実務と同じです。特許後に特許庁及び裁判所で行う特許有効性の判断でもこの基準を採用するとしています)

 


【問題点の要約】 プロダクトバイプロセスクレームについて、これまでは、審査段階では「物同一説」、即ち製造方法が記載されていてもその製造方法に限定されずに“物”自体が新規か等によって特許性が判断される一方で、特許になった後の侵害を判断する場合には、原則は「製法限定説」、即ち特許の技術的範囲はその製造方法に限定された“物”で判断される(非真性プロダクトバイプロセスクレーム)けれども、構成で特定することが不可能や困難な場合(真性プロダクトバイプロセスクレームの場合)には「物同一説」、即ち製造方法に限定されずにその物によって判断されるというものでした(知財高裁の判断)。

 (※注:「製法限定説」とは、製造方法をクレームの限定事項として判断することです)

 

ところが、最高裁はこの審査段階と侵害段階での判断基準が異なるダブルスタンダードを排し、侵害段階でも単一的に「物同一説」で判断するとした上で、これだけに止まらず、従来「製法限定説」が採用されるような、構成で物を特定することが不可能や困難ではない場合(非真性プロダクトバイプロセスクレームの場合)については、無効理由を有するとしたのです。
これは、平成6年特許法改正により特許請求の範囲に何を記載するかは基本的には特許出願人の自由とされた実務に反するともいえるのです。そして、プロダクトバイプロセスクレームは、この最高裁事件の対象である医薬品の分野に限られたものではなく、審査基準の例「溶接により・・・を固着してなる二重構造パネル」のような構造物の分野にも及ぶのですから、多大な影響が考えられます。

 

【今後の実務】 今後の特許出願については、単にプロダクトバイプロセスクレームを止めて物の製造方法のクレームとすることで新規な製造方法を特許として押さえる一方で、その製造方法によって得られた物にも権利を及ぼすことができます。その製造方法以外で得られる物については、製造方法を含まない工夫をする必要があります。また、既に特許になったものは、千葉判事からは訂正の活用が指摘されましたが、カテゴリーの変更は認められず、本当に今後に残された問題でしょう。

日米協働調査試行プログラムが8月1日から開始されます。

「日米協働調査は、日米両国に特許出願した発明について、日米の特許審査官がそれぞれ調査を実施し、その調査結果及び見解を共有した後に、それぞれの特許審査官が、それぞれ早期かつ同時期に最初の審査結果を送付するものです。」と説明されています。

 

簡潔にこのプログラムの流れをまとめると、①日本とアメリカで特許出願し、②日本で出願審査請求と当プログラム適用申請を行うと、③申請から6か月程度で日米双方で各国の特許庁からファーストアクションが通知される、となるようです。

 

出願人のメリットを考えると・・・

まず日本出願においては、これまでも米国出願案件では早期審査や審査ハイウエイが適用されており早期権利化の途は設けられていました。日本の審査でアメリカの審査結果は参照されているか否か明確ではありませんが、審査官が独自にパテントファミリーを調査することは可能でしょう。一方、アメリカ出願においては、IDSの義務がありました。・・・

 

結局のところ、以下のリンク先に記されているように、出願人への最初の審査結果の送付が申請から概ね6か月程度という明確な時期に日米両国で行われる、ということでしょうか。両国の審査が相互に反映されるといっても、特許性のハードルが上がることはないものと思われます。

 

リンク先↓

http://www.meti.go.jp/press/2015/05/20150521001/20150521001-1.pdf

新しい商標(動き、音、色彩のみ、ホログラム、位置)に関する説明動画

 

下のリンクから特許庁HPでの動画説明をご覧ください。

 

 

http://www.jpo.go.jp/seido/s_shouhyou/trademark_ch/index.html

 

商標法改正

 

遅くとも来年5月14日までには、

 

「音」や「動き」も商標登録の対象になります。

 

今まで文字や図形、立体的形状に対して認められていた商標登録の対象が、」や「動き」(さらに「色彩のみ」「ホログラム」)にまで認められるようになります。

 

 アメリカで登録されている「音」の商標↓ 聞いてみて下さい。 

 

 

http://tsdr.uspto.gov/documentviewer?caseId=sn73553567&docId=MRK20090309171015#docIndex=4&page=1

 

 

 

 

 

 

従業員がした発明、果たして誰のもの???

              
会社の従業員が職務上行った「職務発明」について、その権利の帰属を原則として会社のものとする特許法改正に向けた議論が進められています(産業構造審議会の特許制度小委員会)。新聞等でも取り上げられているので皆様、ご存じのことと存じます。

 

現在は、「職務発明」を実際になし得るのは自然人であるとの理由から発明者である従業員に特許を受ける権利を帰属させており、その権利を会社に譲渡する形式が取られていました。

 

しかしながら、訴訟リスクがあることや、従業員が会社だけでなく第三者に権利を譲渡すると権利帰属が不安定になること(二重譲渡の問題)から、企業の産業競争力の強化のためとして職務発明規定の改正に向けた議論が始まりました。

 

ここで皆さんは、既に職務発明に関する特許法第35条が平成16年に改正されているのではないか?と不思議に思われるかもしれません。つい先頃、ノーベル賞を受賞された中村修二氏の職務発明に関する訴訟等が当時の社会を賑わしたことは良く覚えていらっしゃるかと存じます。

 

企業としてはいつ裁判に訴えられて対価を請求されるか分からず、その対価も裁判所に決められたのではどのくらい高額になるかも分からないため、予め会社と従業員との協議で対価を決められるようにすることを意図して平成16年法改正がなされたのでした。
しかしながら、その法改正によっても実質的には何も変わっていないとの解釈(「職務発明制度の総括」経済産業調査会)がありますし、訴訟リスクはなおも存在するので再度の法改正が求められたようです。

 

権利の帰属を従業員側から会社側に移すには、従業員の発明をしようとする意欲を失わせることなく、またその成果に報いるために、それ相応の報奨を従業員に認める規定を設ける必要があります。でもこうした規定を予め設けることは、大企業なら容易かもしれませんが、中小企業には過大な負担を強いることになります。また、大学の研究者などは、研究に適した環境を求めて移動することが多く、権利を初めから組織に帰属させる制度自体、なじまないと考えられます。

 

こうした様々な意見が出る中で、最新の特許庁案(2014年10月17日)では、

①権利の帰属は法人帰属とする、

②従業員には報奨請求権を保障する、

③企業が従業員との調整に関するガイドラインを政府が策定する、

となりました。

 

今後は、より細かな議論もなされるでしょうが、権利の帰属を原則的には法人とする特許法改正を行うことは決定的なようです。権利の帰属を会社側としても従業員側としても、結局のところ両者の間で適正な価格の授受が行われるように担保するところがキモなのですが、そうした重要な調整はガイドラインに委ねられ、法律は結構シンプルにまとめられるかもしれません。いずれにしてもまだまだ成り行きを見守る必要がありそうです。

お問い合わせ